ひだまり    今は古事記に夢中! 運命の出会い~ 千住家にストラディヴァリウスが来た日
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アメブロから引っ越してきた過去記事の再公開と、                       もっと日本を知るために「竹田研究会」の紹介を主にしていきます。

運命の出会い~ 千住家にストラディヴァリウスが来た日

千住家にストラディヴァリウスが来た日

千住家にストラディヴァリウスが来た日

価格:380円(税込、送料別)


号泣した。汗汗

何度読んでも、そのくだりに行くと号泣してしまう。

自分のことでもないのに、あたかも自分めがけて何かが突進して迫り来るような、

そんな錯覚を起こして、思わず同調して鳥肌が立ってしまう・・・。



神が用意したとしては、あまりにドメスティックなシナリオなのです。

なぜなら、これは、千住家でしか成し得なかったことだから。


千住家の三兄弟は誰しもご存知でしょう。

長男 博は日本画、次男 明は作曲、そして妹 真理子はバイオリニストという、

しかも、それぞれが超一流という、まるで芸術家御三家のような家族です。


生涯、学者魂を貫いた父親は、娘に「巌のようになれ」と言い残したそうです。

父親が厳格なら、その妻の母親もかなりの頑固者。

独創的で、ユーモアたっぷりで、子供が全部芸術家になってしまうくらいの柔軟性はあったとはいえ、

初志完徹、頑固一徹は夫に張り合えると思う。

でなければ、これだけの偉業を成し遂げられようか。


千住家の教育白書 」なる本も執筆しておられるが、

これを読んで感動するのはいいとして、

ゆめゆめこれを真似しようとは思わないことです。

なぜなら、これは、母親一人の意志や力では到底成し得ないことだからです。

大黒柱である夫の人間性と、それを支えた妻の人間性と、

それらを脈々と培ってきた土壌 ( 身内や友人の理解なくしては無理だと思う )

そして、兄弟それぞれがお互い支え合い、高め合うという・・・

どれ一つ欠けても成り立たない、どれ一つほころびても成し得ない、

まさに奇跡のような家族愛と人間修行の物語だといえるからです。


その家族が紡ぎ出したのが、

この「千住家にストラディヴァリウスが来た日」という物語です。


運命とか、宿命とか、試練とか、そういう天から与えられたどうしようもないものを健気に受け入れ、

息も絶え絶えになるほど弱り 倒れようとも 、決して手を抜こうともせず、

一度は挫折し投げ捨てかけた音楽に 再び人生と我が身一切 を賭した彼女、千住真理子と、

その彼女を支えた家族の元へ、

人類の遺産ともいえる奇跡の名器ストラデイヴァリウス・デュランティ が、

まるで自らの意志で運命の相手の元へと辿り着く 奇跡の物語なのです。

その、ストラデイヴァリウス とは、何ものかって?

18世紀の天才楽器職人、アントニオ・ストラデイヴァリウスがこの世に残した比類なき音色を奏で出す

弦楽器、殊にバイオリンは、300年以上経った今でも、すべての演奏家の羨望の的であり、

ときには投資の対象にもなり、数億単位で取引される愛好家垂涎の、 いわば 「バイオリンの王」

とでも言おうか。

なぜ、そんな古い楽器に桁外れの価値が付くのか?

それは、その音色に謎があるからだ。

その、他の追随を許さない独特な音色の謎は、現代の科学をもってしても未だ完全には解明されていない。

ストラディヴァリウスはその製法の秘密を弟子にも誰にも残さなかったのだ。

そして彼の死後、その手がかりは、残された楽器本体のみになってしまった。

つまり、現存する希少な本体が失われたとき、人類は永遠にその音色を失ってしまうのだ・・・。

そう思うと、楽器演奏家としての夢の到達点のひとつに、

いつかこの楽器を手にしてみたい、この手で王たる楽器をかき鳴らし支配してみたい・・・ 

そんな願望が生まれないなずはない。

プレミアなんて言葉が軽々しいほど、この楽器に対するすべての音楽家、すべての音楽愛好家の

畏敬の念は、この夢の楽器に対する当然の値なのである。


ちなみに、日本音楽財団は、この世界的に希少な名器を(比較的)数多く所有している。

通常、この法外に高価な楽器は、個人所有はまれで、ほとんどの演奏家は、財団や投資家から貸与されている。

つまり、貸主が、その演奏家はこの楽器を与えるに値しないと判断すれば、その権利を失うのである。

それほど、得難い名器なのである。 


しかも、「彼」は弾き手を選ぶ。

生半可な奏者では、「彼」本来の美声を聞かせてはもらえない。

さらに、どんなに腕があろうとも、生涯の伴侶を選ぶような絶対的な相性がある。

たとえ、どんなにお金を持っていても、スポンサーがついていても、

恋した「彼」に気に入られなければ、「契約」は成立しない。

自分の腕と魂に叶う相手に出会い、相手に認められ心を開いてもらえるかどうか・・・

そんな「伴侶」を求めて、長年彷徨っているバイオリニストはたくさんいるのだろう。

さて、そのストラデイヴァリウス・デュランティ だが、

現存するストラデイヴァリウスの中でもさらに特別な「血統書付き」 なのである。

実は、ストラディヴァリウスという名を戴いていても、そのほとんどが「完全体」ではないのである。

あまりに希少なため、長い年月のうちに修繕修復を繰り返すうちに、いわゆる「継ぎ接ぎ」状態になって

しまっていて、ストラデイヴァリウスが最初の依頼主に手渡したまま全くの手付かずで現存するものは、

さらにさらに希少なのである。

しかも、生まれてこの方、一度も演奏家の所有物となることもなかったとなると・・・ 

つまり、


深窓にひっそりと眠り続けた筋金入りの処女ともいうべき奇跡のような楽器



・・・それが、このストラデイヴァリウス・デュランティ なのです。


その、特別な由来を持つ、「幻の」という冠を戴くこの楽器が、

スイスの大富豪の死後、いかにしてこの極東の小さな国にまでやって来くるのか・・・。

300年間の永い眠りから目覚めて、初めての主人を 自らの意志で探し定めたかのように、

奇跡を絵に描いたような経緯で、奇跡そのもののようなこの楽器が、はるかなる時空と海を越えて

やって来るのです。


羨望と中傷、挫折と回生を乗り越え、全てを賭して音楽にかけるに至った彼女と、

その彼女を支えた家族の元へと・・・。



こんなドラマに心が打ち震えないわけがありません。


奇跡とは偶然起こるものではなく、

起こすべき準備をし 期が熟したとき、起こるべくして起こるものだ。


・・・ということを、

この家族が物語っているように、わたしは思う。








バイオリン

・・・これ、書いてたら、

わたしって、ことごとくAmazon の書評と闘っているみたい

って思った。

だって、わたしが納得する説明がひとつもないんですもの・・・
わたしの受け止め方は変わっているのかも・・・?

千住家の家族愛にアンチテーゼを唱える人は、

きっと、千住家の爪の垢を齧ったらお腹をこわした人・・・

なんじゃないかと思うのよね・・・?     ( だ~から 真似しちゃだめだってば~! )

ほとんどの人には不可能なことだけど、彼らにとっては自然だったし、有りだったんだと思う。

だからこれは、家族の自慢話でもなんでもなくて、

運命の出会いや、奇跡って、時と人を選んで、起こるべくして起こるんだよ、ってことなんだと思うの。

素直に読めば・・・  

違うかな?





※2017.10 追記

本当はわたし、真理子さんのシベリウスのバイオリンコンチェルトとかが一番好きなんだけど、
動画ではないので、これを。










<おまけ>
彼女の、あまりに人生の始めに体験してしまった「壮絶人生」の凄まじさを垣間見られます。






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コメント
1. うさんぽさん、こんばんは
おもしろそうだったので図書館で借りて読んでみました。
この話は知らなかったので、やはり鳥肌立ててうるうるして読んでしまいました。
天才少女ヴァイオリニストとして華々しくデビューされた真理子さんももう四十路ですか・・・そうですか・・・
うさんぽさんのようなレビューは書けませんが、少なくともここに一人あなたのレビューを読んで本を読んでみた人間がいるのですから、また何か紹介してくださいね。
デュランティちゃんの音を是非、生で聴きに行かねばなりませんね。
2010/11/02(火) 17:00 | URL | 白いにゃんこ #79D/WHSg[ 編集]
2. Re:うさんぽさん、こんばんは
>白いにゃんこさん
コメントありがとうございます。
ええ~ ほんとに読んでくださったのですか~?
うれしいですぅ(><)♡
そんな風に言っていただけると、ほんと励みになります!
ね? うるうるくるでしょ? いい話でしょ?

デュランティちゃん(かわいい♡)の音色は、想像してたのは、もっと甘いまったり系だったんですが、(←自分の好み)
どっちかというと、「燻し銀」?って感じでしょうか?
渋めの音だったです。
ああいう、ビンテージものというか、良い楽器、よい奏者の場合は、近くで聞いてもその本来の良さが分からないので、ぜひ、思い切って後部座席で聞くことをお薦めします。
あまり至近距離で聞くと余分な現実的な音が聞こえてしまう場合があります。
CDも出てますよ。
2010/11/02(火) 21:33 | URL | うさんぽ #79D/WHSg[ 編集]
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