ひだまり    今は古事記に夢中! 高倉健 「あ・うん」 (向田邦子)

アメブロから引っ越してきた過去記事の再公開と、                       もっと日本を知るために「竹田研究会」の紹介を主にしていきます。

高倉健 「あ・うん」 (向田邦子)

    



高倉健さん死去:

「不器用な男」日本人の美学重ね

http://mainichi.jp/select/news/20141118k0000e040217000c.html
毎日新聞 2014年11月18日

日本映画界最高の銀幕のスター、高倉健さんが10日、83年の生涯を閉じた。
俳優の名前で多くの観客を映画館に呼べる数少ない俳優だった。
晩年まで、私生活をほとんど公にすることはなく、役柄のイメージの高倉健を観客の心に
残したまま旅だった。「健さん」として親しまれてきたのは役の中での男の生きざまであり、
高倉さん自身の生き方も重なって多くのファンが魅了された。日本映画は長年映画界を
けん引してきた大きな柱を失った。 

高倉さんが人気を不動にしたのは任(にん)きょう映画。1960年代に大人気となった
「網走番外地」「日本きょう客伝」シリーズなどは、学生運動に身を投じる若者らからも
圧倒的な支持を得た。
着流しのアウトローが逆境に耐えながらも復讐を果たす物語に観客は熱狂した。
多くを語らず、いざという時に体を張って義理や人情を大事にする姿は、男っぽさの神髄
と受け入れられた。

任(にん)きょう映画の減少とともに、高倉さんは人間ドラマやアクション、大作へと出演
映画のフィールドを広げた。ただ、過酷で暗い過去をひきずり、大きな重荷を背負って生
きる役はその後もずっと続いた。青函トンネル開通に挑む男を演じた「海峡」(82年)、
殺人事件を犯し逃亡しながらも母子家族の酪農を手伝う日本版「シェーン」といわれる
「遥かなる山の呼び声」(80年) 引かれた女の元情夫が手配中の男と知り職務を遂行す
る刑事役の「駅 STATION」(81年)など。

武骨で口数は少ないが、人の情を大事にする素朴な男。「幸福の黄色いハンカチ」は
その頂点の作品といっていいだろう。愚直なまでのきまじめさ、人生を常に遠回りしてしま
い、必死に生きていても損な役回りになってしまう男の姿に、観客は共感と人生のつらさ、
悲しみを感じた。

最新作「あなたへ」(2012年)がコンビを組んで20作目となり、高倉さんが最も信頼を
寄せる降旗康男監督は同作で「健さんも年を取り、過去の重荷から解放してあげたかった」
と話した。さらに、「普通の俳優は努力して人物のキャラクターに入っていくが、健さんは
キャラクターを自分の中に入れてしまう。だから、相手とふれあうことでしか芝居が出て
こない」。自身を「不器用」と言うのは「それを自認しているからだ」と説明した。


。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。


高倉健さんが亡くなりました。

わたしは特に彼を好きだったとか思い入れがあったとかはありませんが、
ただひとつ、これは彼じゃないといけなかったんだろうと思う大好きな映画があります。
それは、向田邦子原作の高倉健・坂東栄治・富司純子主演の映画 「あ・うん」です。

この映画とは不思議な縁があって、封切り当時はまったく知らなかったのですが、偶然、
ケーブルテレビの日本映画チャンネルかなんかで見るきっかけがあり、その後も、数年
おきに節目節目に偶然この映画を見る機会がありました。
そして、見るたびに、つまり、自分が年齢を重ねるごとに、この映画の深さ、素晴らしさを
再認識することになり、そして同時に、それを確認する毎に、「日本人て素敵だ」と、
「日本人でよかった」としみじみと思うことができたのです。

最後に見たのは、まだ今年だったような気がします。そのときは、初めて娘を呼んで一緒に
見ました。「日本人としてこれはぜったい見なくちゃだめだ」と言って。
今年もこれを放送してくれたことに感謝します。 (どこの局か忘れた~)

でも、これまでは、もちろん俳優陣が素晴らしいからこその映画だと名作だとは思っていまし
たが、高倉健さんが亡くなってみて、あの作品の要は、あの作品をあそこまで輝かせていた
のは、やはり健さんのいわゆる「不器用さ」だったのだと、あらためて感じました。

でも、これは、
知ってる人は知ってても、知らない人は知らないという「隠れた名作」だと思います。
今、マスコミが追悼報道で紹介している作品はどれも娘は知っているでしょうけど、
これは、あのときわたしが無理矢理見せなければ知らなかった作品です。
そういう人はおそらく多いんじゃないでしょうか?
でも、それはそれは、もったいないことです。
ぜひ、見ておくべきです。 と思います。

他の称賛されている映画よりも、わたしはこれこそが日本映画の代表作だと、
これこそが、日本人の日本人のための映画ではないかと思います。
日本人は、今こそ、これこそを見るべき、見直すべきだと思いました。

しかし、
昨日から各局で訃報と特集報道が流れ、高倉健さんが出演した100余りの映画から
代表的な映画が数多く紹介されていますが、これはなかなか紹介されないだろうと、
もし、追悼番組(映画劇場)があってもこれは流されないだろう…という気がします。
案の定、坂東栄治さんのコメントの紹介に ”「あ・うん」で共演した” ということが記される
程度でした。

ですので、これを機に、この作品をもっと多くの方に知ってほしいと思い、
ここで久しぶりに映画の紹介をしたいと思います。

まずは作品紹介から、「キネマ写真館」からの抜粋です。

http://kinema-shashinkan.jp/cinema/detail/-/2_1471?PHPSESSID=6ddnd96lfc8f1elvdulnbhgsu2


【解説】 
昭和56(1981)年に航空機事故で不慮の死を遂げた向田邦子の唯一の長編小説を原作とする。
同作は既にNHKでテレビドラマ化されていたが、監督の降旗康男、脚本の中村努、撮影の木村
大作らスタッフたちは高倉健という主演者を得、テレビドラマを意識させない『あ・うん』を作り上げた。
高倉健・降旗康男コンビ作の1本ではあるが、主人公のストイックな生き方を通して男の世界の
機微を厳然と、切なく描くという方向性からは離れ、高倉健も他の俳優たちと同等の位置に入
り込み、平凡でも胸に染み込む庶民の人生模様を地に着いた芝居で演じきる。高倉健の持ち味
、キャラクター性が前面に表れないことから彼の主演作中では異色作ともとれようが、高倉健
も一人の役者に徹し、スタッフ、キャスト全員の力で良質で心に残る日本映画を送り出そうと
する姿勢が見える。
その一方、高倉健と富司純子(藤純子)の17年ぶりの共演が話題を集めたことに象徴される
ように、映画全編に高倉健が放つ華が充満してもいる。
「あ・うん」の関係に結ばれた門倉と水田、その門倉に慕われる水田の妻・たみ。
映画は3人の心の襞ときめ細やかな人情を繊細に描いてゆく。戦争に駆り出されていく帝大生
と水田の娘・さと子の悲恋劇も物語をスケール・アップさせている。

【物語】 
太平洋戦争の影が次第に忍び寄る昭和12(1937)年の東京・下町。軍需景気に乗って羽振り
のいい暮らしをしている中小企業の社長・門倉修造(高倉)。
製薬会社に勤める一介の月給取りの水田仙吉(板東)。
見栄えも性格も地位も対照的なふたりだが、彼らは20数年来の親友だ。
その水田が3年半ぶりに地方転勤から東京に戻り、門倉と水田一家の交際が再び始まった。
門倉は水田の妻・たみ(富司)を心秘かに慕っていた。水田も門倉の気持ちを何となく察して
いるが、特に気にする様子もない。それでもたみは心に動揺を覚えていた。

水田の娘・さと子(富田)が門倉の妻・君子(宮本)の紹介で帝大生の石川義彦(真木)と
見合いをした。水田はその縁談を身分不相応と断った。
女性関係が派手な門倉の紹介で神楽坂の芸者・まり奴(山口)と知り合った水田は、根が生
真面目なこともあって彼女に夢中になる。
たみのことを慮った門倉は、まり奴を落籍した。それを知った水田は門倉を激しく非難した。
縁談話は破談となったが、さと子と石川は心惹かれ合い、秘かに逢っているらしい。
門倉は水田に言う。「みすみす実らないとわかってたって、人は惚れるんだよ」。

たみに惹かれていく自分に歯止めをかけるために、門倉は料亭で水田に喧嘩を売り、
水田家と絶交した。
特高に逮捕された石川が釈放された。さと子と石川はしばらく逢えない。
喫茶店で門倉はさと子に優しく言う。
「逢いたいときに、逢うことを我慢するのも愛情なんだよ」。

水田がジャワ転勤を承諾した。
雪が深々と降る夜、絶交状態の門倉がそれを知って訪ねてきた。
水田の制止を振り切り、たみが門の外に駆けつけた。
「当分、もしかしたら、これっきり逢えないんだから。さよならなんて、あたし、
寂しいんです」。たみは涙を流した。門倉と水田は和解した。
しばらくすると、召集令状を持った石川がさと子に出征を報告しに来た。
特高に睨まれた者は無事に帰れない。一生の別れを告げに来たのだ。
門倉は雪の中を去っていく石川をさと子に追わせた。すっかり気が抜けた水田とたみに
門倉はこう言った。「さと子ちゃんは、今夜一晩が一生だな」。


出演者

高倉健、富司純子、板東英二、富田靖子、
宮本信子、山口美江、真木蔵人、大滝秀治、三木のり平

監督  降旗康男      1989(平成1)年公開


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

http://kinema-shashinkan.jp/cinema/detail/-/2_1471?PHPSESSID=6ddnd96lfc8f1elvdulnbhgsu2
  ↑ 
映画のシーン写真がいろいろ見られます。


映画予告編




映画紹介番組


・・・正直、この紹介動画からは、わたしが言いたいこと、感じてきたことが
うまく伝わっていないと思います。
よかったら、ぜひ、レンタルなどで映画全編をご覧ください。 m(__)m
(って、今日わたしが借りてきちゃった~~)

わたしは、もし外国人に「もっとも日本映画らしい日本映画」を紹介するとしたら、
迷わずこれと、あとは「細雪」を紹介すると思います。
他のは、どんなにいいところがあっても、いやらしい(左翼)思想がどこかに入り込んで
いるので、素直にお勧めできません。

これは、大々的な宣伝費をかけていない作品だったと思います。
だから、健さんの主演作品の中でもひっそりとした存在だったのだと思います。
だからこそ、この作品は美しいのではないかと思うのです。
おかしな左翼的思想の入らない、へんな思想団体の関与していない
潔白な日本映画だといえるのでは…と。
(それほど、有名な日本映画は左翼思想に塗り固められていますから)

時代とともに忘れ去られたかのような、
わたしたちがうっかり忘れてしまいがちな日本人共通の普遍的な価値観、美徳、所作、
日本人だけに理解できる人情、死生観… そういうったものを確認することがでると思います。
だからこれを外国人に解かれというのは難しいのではと思います。
なぜなら、これは、日本人独特の、日本人特有の普遍の価値観だからです。
たとえ、設定やストーリーを丸パクリしたとしても、
外国人がこれを、この精神世界を再現することは不可能だと思います。
だからこそ、
日本人だからこそ、これを感じることができることをわたしたちは誇りに思うべきだと
そういうことを確認できる拠り所を残してくれたことを、原作者、制作者、そして俳優の
方々に心から感謝したいと思います。


高倉健さんのご冥福をこころからお祈りいたします。







ついでに、
『昭和残侠伝 吼えろ唐獅子』 ← こちらもおすすめです!






わたしが認める唯一の任侠映画。(これしか知らないけど…)
主役の高倉健もいいが、池部良がとにかくかっこいいです。
惚れます。 男です。
いやもう、これ見たら、本当の日本やくざはこうだったんだと、
ただのチンピラや暴力団じゃないぞ、と思います。
こういう世界に憧れるとかそういうのじゃなく、これは日本人なら一度は見ておくべきかと…
こういう義理人情は、他の国のギャングの世界とは違い、日本だけのもの。
だから、西欧人なんかでもハマる人がいるんじゃないでしょうかね。

日本男子なら、一生に一度はこれを見るべし!!  …と、今度息子にも言おう。


..........................................



★外国人目線で評価されると改めて実感すること
 「桜と日本人 - cherry blossoms and japanese spirit 」





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コメント
お正月の向田邦子ドラマが好きでした
ずいぶん前に止めてしまいましたが
あの戦前、戦中の色の濃い向田ドラマが好きでした。
配役も若手まで上手い人しか使わないドラマ。

あとNHK の向田ドラマも良かったですね。

実は色々あった人生を反映しているというのは
随分あとになってから知りましたが。

この健さん映画確か映画館で見たと思うのですが、
それ以降一度か二度しか見ていません。

最後に見たのは随分前なのでまた見たくなりました。
2014/11/23(日) 11:57 | URL | あらみたま #-[ 編集]
Re: お正月の向田邦子ドラマが好きでした
あらみたまさん、コメントありがとうございます。
わたしも、子供の頃見て印象的だったドラマが向田邦子だということは
大人になってから知りました。
「あ・うん」ぜひ見て下さい。
最近の高倉健の「使われ方」より、わたしはこういう役柄が好きです。
2014/11/24(月) 23:38 | URL | うさんぽ #-[ 編集]
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